女性の健康(性周期とホルモン)

<女性の健康>
①ホルモンの生理作用
【性周期、下垂体、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、
 エストロゲン・プロゲステロンとその作用、ストレスとの関連など】
②月経前緊張症と月経痛【原因と症状など】
③更年期障害と閉経後の問題


<女性ホルモンの生理作用>
女性ホルモンはまず卵巣から分泌される2つのホルモンがあります。
エストロゲン(卵胞ホルモン)・プロゲステロン(黄体ホルモン)です。

このほか、
下垂体前葉からはプロラクチン・黄体形成ホルモン・卵胞刺激ホルモン
下垂体後葉からはオキシトシンなどがあります。

また視床下部からはこれらのホルモンの分泌に関する
分泌促進、抑制ホルモンが分泌されます。
これは、「健康学の女性の健康」の分野でもあり、
解剖生理学の内分泌系の分野でもあります。

★視床下部からの
性腺刺激ホルモン放出ホルモン⇔下垂体からの刺激ホルモン⇔エストロゲンやプロゲステロン
などは上位ホルモンと下位ホルモン(上位分泌腺と下位分泌腺)の関係をもち
ホルモン量の調節が行われています。
これを自動制御機構=フィードバックシステムといいます。

★下垂体前葉からのプロラクチンは上位ホルモンを持たず直接分泌されるものもあります。

上位ホルモンと下位ホルモンの主なものには

視床下部
卵胞刺激ホルモン放出ホルモン
   ↓
下垂体前葉
卵胞刺激ホルモン(FSH)
   ↓
卵巣の卵胞
エストロゲン(卵胞ホルモン)

など。


並行して思えたほうが効率的でしょう。


<エストロゲンとは?>

下垂体前葉からの卵胞刺激ホルモン(FSH)の作用で卵胞が発育します。
卵胞ホルモンといい、卵巣の卵胞から放出され、全身に働く作用を持ちます。
骨粗鬆症との関係でも大切なホルモンです

エストロゲンの作用には

・妊娠成立準備に関するグラーフ細胞による子宮内膜の増強
・第2次性徴に見られる乳房の発達や体脂肪の増加
・骨吸収の抑制(骨からのカルシウムの血中への放出を抑制)
 LDLコレステロール合成抑制などや骨や脂肪の代謝
(骨粗鬆症の予防)
・下垂体前葉から放出される黄体形成ホルモン(LH)の放出促進作用
 卵胞が発育し卵胞ホルモンの血中濃度がピークになるとLH
 が下垂体前葉から放 出されます。
★このLHには排卵を促進する作用
 卵胞を黄体へと変化させる作用があります。
★LHの分泌器官は下垂体前葉
★標的器官は卵巣
★作用は排卵の促進・卵胞を黄体へ変化させる

*エストロゲン=卵胞ホルモンはポイントです、必ずセットで覚えます。

<骨粗鬆症との関係>
骨吸収の抑制作用により骨からカルシウムが血中に放出するのを防ぐためです。
閉経後にはエストロゲン分泌が減少するので骨粗鬆症になりやすくなります

<生活習慣病との関係>
エストロゲンには
悪玉コレステロール(LDL)を抑制する作用もあるので、エストロゲンの
減少によって脂質異常症(高脂血症)や肥満の原因にもなるのですね。

エストロゲンの分泌器官と標的器官
分泌器官は卵巣の卵胞、
標的器官は子宮・乳腺、
第二次性徴作用・子宮内膜増強
・妊娠中はプロラクチンの生成抑制
★皮膚やコラーゲン(膠原線維)の産生促進

<プロゲステロン>

黄体ホルモンといい、卵巣の黄体から放出されるホルモン
PMS(月経前症候群)(月経前緊張症)などにも関わるホルモンとしても大切です。

<プロゲステロンの作用>

妊娠の維持に関与するホルモン
子宮内膜を軟らかくする作用
子宮内膜を増強する作用がある。
★基礎体温を上昇させる作用も持つ
★妊娠非成立時には生理を誘発します

<プロゲステロンの分泌器官と標的器官>
分泌器官は卵巣の黄体、
標的器官は子宮・乳腺など

★自律神経や精神的な影響を受けやすいホルモンでもあります。
★PMS(月経前緊張症・月経前症候群)はこの黄体ホルモンの影響によるものといわれます。
そのため、PMSは卵巣周期の黄体期に見られる症状です。


<性周期とは?>
性周期には4週間(28日)の周期変化で子宮内膜周期(月経周期)と卵巣周期があります。
視床下部・下垂体・卵巣という一連の系統を持ったホルモン調節機能に
支配されています


<子宮内膜周期とは?>
月経周期ともいわれ月経期・増殖期・排卵期・分泌期に分けられる。

<月経期とは?>
子宮内膜がはがれ血液とともに排出される時期(低体温期)

<増殖期とは?>
卵胞周期では卵胞期に当たります
子宮内膜がエストロゲンにより増殖する(排卵前低体温期)
①視床下部から、性腺刺激ホルモンが分泌される
②下垂体前葉から、卵胞刺激ホルモン:FSHが分泌される=卵巣・卵胞成熟
③卵巣の卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)分泌される=子宮内膜肥厚
④エストロゲンの分泌がピークになると
下垂体前葉から黄体形成ホルモンLHが分泌される=排卵

*増殖期にはオキシトシン
(下垂体後葉ホルモン:子宮筋収縮・陣痛促進)の感受性が高くなる。

<排卵期とは?>
①エストロゲンの分泌がピークになると
 下垂体前葉から黄体形成ホルモンLHが分泌される=卵巣から卵子が放出される
  ★卵胞刺激ホルモン抑制(フィードバックシステム)
    卵胞が1個になる→排卵(基礎体温上昇)
②卵胞は黄体になり黄体ホルモン分泌=さらに子宮内膜が増強される。(高温期)

<分泌期とは?>卵胞周期では?=黄体期
①卵胞は黄体になり黄体ホルモン分泌=さらに子宮内膜が増強される。(高温期) 
★妊娠のための準備、着床に適した状態で基礎体温は上昇する。
*分泌期にはオキシトシン(下垂体後葉ホルモン:子宮筋収縮・陣痛促進)の感受性阻止

②妊娠成立時には黄体は妊娠黄体になる
②妊娠不成立時には黄体は白体となりやがて生理となる

★黄体の寿命は14日→白体へ退化(プロゲステロンの分泌停止)→月経へ
*月経は3~4日続き、50mlの出血をみます。

<卵巣周期とは?>
排卵より前2週間を卵胞期・排卵後2週間を黄体期

<卵胞期とは?>
子宮内膜周期の増殖期が卵胞期にあたる。増殖期=卵胞期(低体温期)

★子宮内膜周期と卵巣周期をセットで覚えるといいように思いました。
またそのときに働く主要なホルモンや基礎体温の状態は抑えましょう

<黄体期とは?>
子宮内膜周期の分泌期が黄体期にあたる。分泌期=黄体期(高体温期)
★黄体ホルモンの影響でPMSが起こる時期でもあります。
★黄体ホルモンの影響で高体温期になる時期でもあります。

子宮内膜周期の増殖期=卵巣周期の卵胞期
子宮内膜周期の分泌期=卵巣周期の黄体期です

*性周期に関しては
子宮内膜周期と卵巣周期をきちんと理解することが大切です。
排卵前と排卵後の基礎体温の変化、そのときに関わるホルモンもポイントです。

黄体は着床しないと白体になります。
着床(妊娠成立)すると妊娠黄体になります。

<更年期障害とは?>
卵巣の働きが衰え始めてから閉経までの期間に卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌減少、
下垂体前葉からの性腺刺激ホルモンの分泌過剰などのホルモンバランスの乱れにより起こる。
主に44~55歳くらい、ストレスも症状悪化に関係するといわれる。

症状として、
血管運動神経障害=のぼせ・顔面紅潮・発汗・動機・冷え性
精神神経障害=頭痛・耳鳴り・不安・イライラ・不眠・めまい
身体症状=便秘・吐き気・全身倦怠・高脂血症などがある。

*更年期障害は卵巣が衰える→卵胞ホルモン分泌減少
その結果、視床下部や下垂体前葉が「もっともっと」と
性腺刺激ホルモンや卵胞刺激ホルモンをだしてがんばろうとするので
ホルモンのバランスが崩れるために起こるってことでしょうか?
44~55歳ころから起こるといわれますが、生活習慣などで
もっと早くから起こるとも言われます


<PMSとは?>
月経前症候群・月経前緊張症といい、
排卵から月経までの黄体期(分泌期)に見られる
体内の水分滞留によるむくみ、眠気・倦怠感・体重増加・頭痛など
様々な症状を起こすといわれる。また個人差も非常に大きいと言われる。

*PMSに関しては関係するホルモンは
黄体ホルモン・時期は黄体期(卵巣周期)=分泌期(子宮内膜周期)になります。

<閉経とは?>
閉経後は女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が減少するため
甲状腺から放出されるカルシトニン(血中Caを骨に戻すホルモン)の働きが促進されず
骨吸収(骨からのCaの血中放出)が増加し骨粗鬆症などが発症しやすくなる。
日本人女性の65歳以上の50%は骨粗鬆症であるといわれる。

エストロゲンには血中LDL(低比重リボタンパク)のレベルを低下させる働きがあるが
閉経後はエストロゲン分泌の減少と性ホルモン合成に使われるコレステロールの必要量が
減るためにエネルギーの摂取過剰により高脂血症などが起きやすくなる。

エストロゲンは女性の健康にとってとても重要なホルモンであることがポイントですね

*カルシウムに関しては大切なのは日本人に一番不足しているミネラルでもあります

★LDL(低比重リポタンパク)とHDL(高比重リポタンパク)の違いも
覚えておかないといけないでしょうか
LDL=悪玉コレステロール(肝臓からコレステロールを血中に排出する)
HDL=善玉コレステロール(血中のコレステロールを肝臓に戻す)ものです。

新訂 目でみるからだのメカニズム
堺 章 / / 医学書院
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by eucalyblue | 2007-04-17 11:39 | 健康学

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